デカフェ・カフェインレス・ノンカフェイン・ローカフェインの違い

公開: 情報の確認: 執筆: 夜の紅茶時間 編集部

先に結論

  • 紅茶の「デカフェ」「カフェインレス」「ノンカフェイン」「ローカフェイン」には、法令や業界の数値の定義が見当たりませんでした(2026年10月12日確認)。
  • 「カフェインを90%以上除去」は、コーヒーの公正競争規約の定義で、紅茶は対象ではありません。
  • 当サイトでは、カフェインを取り除いた紅茶を「デカフェ」、原料にもともとカフェインを含まない飲み物を「ノンカフェイン」と呼び分けています。
  • デカフェと表示した紅茶でも、カフェインがまったくないとは限りません。どこまで減っているかは、商品ごとのメーカーの記載で確かめます。
写真: Anna Pou / Pexels

デカフェ紅茶を探していると、「デカフェ」「カフェインレス」「ノンカフェイン」「ローカフェイン」という言葉が混ざって出てきます。この記事では、それぞれの言葉に公的な定義があるかを確かめ、当サイトがどう呼び分けているかを、図鑑の商品の表示とあわせて説明します。

4つの言葉は、同じ意味?

同じ意味ではありません。ただし紅茶では、4つとも法令や業界の数値の定義が見当たらないため、言葉だけでなく「何を根拠にした表示か」で見分ける必要があります。

当サイトでは、次のように使い分けています。定義の文は用語集と同じです。

デカフェ当サイトの使い方

当サイトでは、カフェインを含む茶葉(紅茶)やコーヒー豆から、加工でカフェインを取り除いたものを指す。紅茶の「デカフェ」に法令や業界の定義(何%除去など)は見当たらないため、どこまで減っているかは商品ごとのメーカーの記載(除去率・量)で確かめる。

根拠: 全国公正取引協議会連合会/消費者庁、全日本コーヒー公正取引協議会(全国公正取引協議会連合会 掲載)、ドイツ連邦食料・農業・郷土省(BMLEH)/ドイツ食品法典委員会、カナダ食品検査庁(CFIA)、米国食品医薬品局(FDA)、農林水産省(用語集)

カフェインレス当サイトの使い方

当サイトでは、パッケージや公式ページに「カフェインレス」と書いてある商品の、その表示の言葉として扱う。紅茶では、この言葉に法令や業界の数値の定義は見当たらず、「取り除いた」のか「もともと少ない」のかは言葉だけでは分からない。

根拠: 全国コーヒー飲料公正取引協議会(全国公正取引協議会連合会 掲載)、全日本コーヒー公正取引協議会(全国公正取引協議会連合会 掲載)、全国公正取引協議会連合会/消費者庁、国民生活センター(用語集)

ノンカフェイン当サイトの使い方

当サイトでは、ルイボス・ハーブ・麦など、原料にもともとカフェインを含まない飲み物を指す(DATA_MODEL の caffeine-free)。紅茶(チャノキの葉)からカフェインを取り除いた商品はノンカフェインとは呼ばない。

根拠: 消費者庁、国民生活センター、全国公正取引協議会連合会/消費者庁(用語集)

ローカフェイン当サイトの使い方

当サイトでは、除去の処理ではなく、もともとカフェインが少ない茶葉・部位・製法だとメーカーが説明している商品に使う(DATA_MODEL の low-caffeine)。日本でこの言葉の法令や業界の定義は見当たらない。

根拠: 全国公正取引協議会連合会/消費者庁、国民生活センター(用語集)

「当サイトの使い方」の印は、公的な定義が見当たらないため、当サイトが決めた使い方であることを示しています。

紅茶の「デカフェ」「カフェインレス」に、決まった定義はある?

2026年10月12日に確かめた範囲では、見当たりませんでした。食品の表示の業界ルールである公正競争規約の一覧に、紅茶・茶の表示の規約は載っていません。

全国公正取引協議会連合会の規約一覧と消費者庁の「公正競争規約が設定されている業種」には、紅茶・茶(ティー)の表示に関する公正競争規約は載っていない。紅茶の「カフェインレス」「デカフェ」に、コーヒーのような業界の定義(90%など)は見当たらない。

出典:全国公正取引協議会連合会/消費者庁「公正取引協議会・公正競争規約一覧/公正競争規約が設定されている業種」(2026年10月12日確認)

一方、コーヒーには規約があり、「カフェインレス」の数字の定義があります。

コーヒーの公正競争規約の定め
決まり・資料中身対象・範囲出典
コーヒー飲料等の公正競争規約90%以上除去したコーヒー=「カフェインレスコーヒー」対象は容器に密封したコーヒー飲料等全国コーヒー飲料公正取引協議会(全国公正取引協議会連合会 掲載)(最新の変更の施行 2024年10月1日・2026年10月12日確認)
レギュラー・インスタントコーヒーの公正競争規約90%以上除去したコーヒー=「カフェインレスコーヒー」「デカフェネィテッドコーヒー」等対象は容器・包装に密封したレギュラーコーヒー・インスタントコーヒー全日本コーヒー公正取引協議会(全国公正取引協議会連合会 掲載)(最新の変更の施行 2024年10月1日・2026年10月12日確認)

検索で見かける「カフェインレスは90%以上カット」という説明は、このコーヒーの決まりです。紅茶の商品に当てはめて読むことはできません。紅茶の商品が「カフェインレス」と書いていても、何%取り除いたかは、その商品の記載を見ないと分かりません。

海外には、「カフェインを除いた茶」の基準がある?

あります。ドイツとカナダは、カフェインを除いた茶について、茶葉のカフェインの割合の上限を決めています。米国の FDA は定義ではなく、消費者向けの説明を出しています。

海外の「カフェインを除いた茶」の基準・説明
決まり・資料中身対象・範囲出典
ドイツ「茶の指針」茶の乾物のカフェイン0.4%以下のときだけカフェイン除去を表示茶と香りづけした茶(法令ではなく取引上の通念を示す指針)ドイツ連邦食料・農業・郷土省(BMLEH)/ドイツ食品法典委員会(官報掲載 2022年6月17日・2026年10月12日確認)
カナダ 食品組成基準「decaffeinated(茶の種類名)」=カフェイン0.4%以下の茶茶の乾燥した葉と芽に対する割合カナダ食品検査庁(CFIA)(ページの更新日 2025年5月1日・2026年10月12日確認)
米国 FDA の消費者向け情報カフェインを除いたコーヒーや茶も、少しはカフェインを含む定義ではなく説明(コーヒーは8液量オンスで通常2〜15 mg)米国食品医薬品局(FDA)(内容の更新日 2024年8月28日・2026年10月12日確認)

これらは各国の基準で、日本で売られている商品が基準を満たすかどうかを当サイトが判定するものではありません。ただ、どの基準も、カフェインを除いた茶に少しカフェインが残ることを前提にしています。「デカフェ=カフェインがまったくない」とは読まないようにします。

ノンカフェインは、紅茶に使える言葉?

当サイトでは、紅茶には使いません。紅茶はチャノキの葉からつくるお茶で、カフェインを取り除かない限りカフェインを含むためです。

紅茶・ウーロン茶・緑茶は同じチャノキ(カメリア・シネンシス)の葉からつくられる。紅茶は「完全発酵茶」で、製造の最後まで加熱せず茶葉の酵素を働かせる(酸化させる)ことで赤褐色になる。

出典:農林水産省「aff(あふ)2022年4月号 特集「お茶」/味わいや香りもさまざまなお茶の種類」(2026年10月12日確認)

当サイトで「ノンカフェイン」と呼ぶのは、ルイボス・ハーブ・麦など、原料にもともとカフェインを含まない飲み物です。図鑑では「紅茶ではない飲み物」として、紅茶とは分けて載せています(いまは4件)。

なお、食品表示のルールの上で「ノンカフェイン」がどう扱われるかについて、消費者庁は次のように答えています。数値の定義を示したものではありません。

消費者庁の食品表示基準Q&A(加工-165-1)は、「ノンカフェイン」の表示は食品表示基準でいう「栄養表示」に当たらないとしている。

出典:消費者庁「食品表示基準Q&A(新旧対照表)/食品表示基準Q&A(最終改正 令和8年10月1日消食表第750号)」(改正 2025年3月28日・2026年10月12日確認)

「デカフェ」と「ローカフェイン」は、どう分ける?

当サイトでは、カフェインを取り除く処理をしたかどうかで分けます。処理をしたものがデカフェ、処理ではなく、もともとカフェインが少ない茶葉・部位・製法だとメーカーが説明しているものがローカフェインです。

ややこしいのは、パッケージの言葉がこの分け方と一致しないことです。カフェインを取り除いた紅茶を「ローカフェイン」の一つとして表示しているメーカーもあります。そこで図鑑では、パッケージの言葉をそのまま残したうえで、メーカーの説明を読んで分類を付けています。

図鑑の商品が使っている表示の言葉と、当サイトの分類(図鑑の46件・2026年10月12日時点。1つの商品が複数の言葉を使うことがあります)
表示の言葉(原文)使っている商品当サイトの分類(件数)
「デカフェ」22件デカフェ 22件
「カフェインレス」15件デカフェ 15件
「カフェイン0.00g」12件デカフェ 12件
「ローカフェイン」4件デカフェ 4件
「カフェインレスタイプ」3件デカフェ 3件
「カフェイン抜き」3件デカフェ 3件
「デカフェ紅茶」2件デカフェ 2件
「ノンカフェイン」2件ノンカフェイン 2件
「ノンカフェイン(カフェインゼロ)」2件ノンカフェイン 2件
「DECAFFEINATED」1件デカフェ 1件
「Earl Grey Déthéiné」1件デカフェ 1件
「カフェイン0.001g未満」1件分類できない 1件
「カフェインフリー」1件ノンカフェイン 1件
「デカフェタイプ」1件デカフェ 1件
「やさしいデカフェ紅茶」1件デカフェ 1件
「ローカフェインティー」1件デカフェ 1件

表のとおり、「デカフェ」「カフェインレス」は、ほかの言葉や数字と組み合わせて書かれていることもあり、言葉の選び方はメーカーごとに違います。いまの図鑑で、もともと少ないと公式に説明している紅茶(ローカフェイン)は0件、取り除いたのか、もともと少ないのかを判断できない表示は1件でした。

言葉だけで選ばないためには、何を見ればいい?

言葉に加えて、量の記載・除去方法の記載・数字が何あたりかの3つを見ます。言葉が同じでも、根拠の書き方は商品ごとに大きく違うからです。

図鑑の紅茶42件のうち、カフェインの量(mg・g)を書いている商品は23件、割合(%)を書いている商品は9件、除去方法の名前を公開している商品は13件でした(2026年10月12日時点)。

まとめ

  • 4つの言葉は同じ意味ではありませんが、紅茶では、どれにも法令や業界の数値の定義が見当たりません。
  • 「90%以上除去」はコーヒーの決まりです。紅茶の表示に当てはめません。
  • 当サイトは、パッケージの言葉と、メーカーの説明にもとづく分類を分けて載せています。
  • 商品を選ぶときは、言葉だけでなく、量の記載・何あたりか・除去方法を一緒に確かめます。デカフェ紅茶図鑑では、分類や記載の有無で絞り込めます。

よくある質問

デカフェとカフェインレスは同じ意味ですか?

紅茶では、どちらの言葉にも法令や業界の数値の定義が見当たらず、メーカーによって使い方が違います。当サイトは、カフェインを取り除いた・減らしたと示している紅茶を、表示の言葉にかかわらず分類「デカフェ」にまとめています。

ノンカフェインの紅茶はありますか?

当サイトでは、紅茶(チャノキの葉)からカフェインを取り除いた商品をノンカフェインとは呼びません。ノンカフェインは、ルイボスやハーブなど、原料にもともとカフェインを含まない飲み物に使います。

カフェインレスは「90%以上カット」という意味ですか?

90%以上除去は、コーヒーの公正競争規約が「カフェインレスコーヒー」を定義した数字です。紅茶・茶の表示の公正競争規約は規約の一覧に見当たらず、紅茶の表示には当てはまりません。

ローカフェインとデカフェは何が違いますか?

当サイトでは、カフェインを取り除く処理をしたものをデカフェ、もともとカフェインが少ない茶葉・部位・製法だとメーカーが説明しているものをローカフェインと分けています。取り除いた紅茶を「ローカフェイン」と表示するメーカーもあるため、表示の言葉と分類は分けて見ます。

出典

この記事の事実は、次の資料で確かめました(情報の確認: 2026年10月12日)。

  1. 全国公正取引協議会連合会「公正取引協議会・公正競争規約一覧」(2026年10月12日確認)
  2. 全国コーヒー飲料公正取引協議会「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則」(2026年10月12日確認)
  3. 全日本コーヒー公正取引協議会「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約」(2026年10月12日確認)
  4. ドイツ連邦食料・農業・郷土省「Leitsätze für Tee, Kräuter- und Früchtetee sowie deren Extrakte und Zubereitungen」(2022年)(2026年10月12日確認)
  5. カナダ食品検査庁「Canadian Food Compositional Standards」(2026年10月12日確認)
  6. 米国食品医薬品局(FDA)「Spilling the Beans: How Much Caffeine is Too Much?」(2026年10月12日確認)
  7. 消費者庁「食品表示基準Q&A」新旧対照表(2025年3月改正)(2026年10月12日確認)
  8. 農林水産省 aff(あふ)2022年4月号「味わいや香りもさまざまなお茶の種類」(2026年10月12日確認)

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